楽園 1996年発表
この曲が発表された頃、私は、社会や世の中を信頼していました。
今いるところから向こうには、それこそ、自由な聖地があるという気持ちだったのです。
今の自分の環境が不本意だと言うのは、傲慢だと思います。
しかし、この曲を聴きながら通勤し、困難は努力で乗り越えられると思えたのが、私の感じていた、当時の空気だったのです。
この曲に、郷愁を感じる人は、今、何歳くらいの人が多いのでしょうか。
そして、今、その人は自分の置かれた環境に、幸福を感じて生活しているのでしょうか。
この間、部屋でひとりだった時に、この曲をスマホのカラオケで歌っていたら、不覚にも、涙がこぼれました。
目指していた、はるかなあの、自由な聖地などない。
それでも、人は、自分にとっての気持ちの落としどころを見つけて行くのでしょう。
とりあえず、充分な睡眠をとり、明日を迎えます。