クネオ君は、現在、胃ろうで食事をとっています。
起き上がり食事をとる事が困難となり、胃ろうの選択をしました。
おしゃれでグルメだったクネオ君です。苦渋の選択のはずなのに、千代子が面会に行くと、淡々と、胃ろうにしたと話します。
面会には、週に二回ほど行くでしようか。千代子は、話しをし、時々クネオ君の手を握ります。クネオ君の手は、いつも、乾いてひんやりした感触です。
クネオ君の環境を考えれば、楽しい事だけを話せばよいのに、千代子は、つい、仕事がうまくいかなかった話をしてしまいます。
もっとクネオ君が微笑んで聞いていられる話だけが出来ればいいのですが。
面会の帰り、千代子はクネオ君が可哀想で泣きたくなる時があります。
それでも、千代子までめそめそして、心身に不調を来たしたら、家庭は回らなくなります。
友人の誘いに乗り、友人を誘い、外出を楽しんでいます。そして、そんな時間を持つためには、お金が必要。仕事探しも考えています。
誰の人生も、こんな風にバタバタしているのでしょうか。泣きたくても、笑いたい。