私はピアノ。昭和の郷愁を感じる、切ない曲です。
千代子は、通勤の時、これを携帯に入れて、歌詞を覚えていたのです。
しかし、いざカラオケで自分が歌うと、ブレスをする所が全く分からず、歌いながら途中で、息がゼイゼイしていました。
子供の頃から、千代子もピアノを習っていました。
音大に行く事はありませんでした。
しかし、会社でワープロから始まるキーボートを使う仕事が増えて来た時、ピアノを習っていてよかったと思う時があります。
当時のワープロは、かな入力が主流です。
すると、キーボートの配置を全て覚える事となります。
シフトキーを押しながら、「っ」、「゛」、等、を打ちます。
かなり手を広げて、入力する事になります。
たいていの人は、薬指、小指の力が他の指よりも力が弱いと思います。
しかし、ピアノの教則本で、どの音も同じ響きとなるように、せっせと練習していましたので、千代子は、そこに困難は感じませんでした。
また、練習量で質を上げるという事も経験していましたので、練習には、その先があると感じていました。
練習量で質を上げるというのは、他の事、例えばスポーツなどでも経験する事かもしれません。
千代子は、ピアノを習った事によって、キーボードを打つのが好きな人間になった気がします。