現在、千代子は、仕事のない日は整形外科でリハビリを行っています。
クネオ君も、体調の悪い時もあります。
それでも、時々話すのです。
六本木には、今でもディスコがあり、水曜日とか木曜日とかは、70年代、80年代の曲を中心に流し、その頃の曲に懐かしさを感じる、私たちと同じ年恰好の人が行くらしい。私たちも、行こうよ、と。
それが、現実となるかどうかは、わかりません。それでも、千代子は、この曲を聴くとキラキラしたミラーボールの一瞬の輝きを思い出します。そして、夜はせっせと、リハビリの時に理学療法士の先生に教わった、ストレッチを行うのです。
他の人からしたら、ささやかな夢かもしれません。
それでも、クネオ君と共通の夢を持ち、実現に向けて小さな努力を積み上げてゆける生活を、千代子は気に入っています。