これは、千代子の忘れられないプレゼントの写真です。
千代子が過労で療養していた時、交際中だつたクネオ君からのプレゼントです。
当時、クネオ君は、他県で働き、千代子はいわゆる遠距離恋愛をしていました。
クネオ君は、千代子の療養を聞き、欲しい物を送ると言いました。千代子の頼んだのは、このトワイニングのレディーグレイでした。
到着した包みには、レディーグレイだけではなく、夜も飲めるカフェインレスのアールグレイも入っていました。
千代子は、起き上がるのも、料理を作るのも大儀な状態でした。家から一番近いところにある店は、ドラッグストアでした。
ドラッグストアでビスケットと板チョコを大量に買い、クネオ君からのプレゼントの紅茶と伴に頂きました。4日くらい、それしか食べられない状態でした。
この写真を眺めるたびに、思います。千代子が困難に見舞われた時、クネオ君の、優しさ、温かさに、どれだけ支えられてきたのかと。
結婚して、クネオ君との生活が始まりました。クネオ君が、ゴミの分別が下手だったりすると、千代子はつい、キリキリしてしまいます。
この写真を大切にして、クネオ君が千代子に与えてくれた、安心感、人の善意を信じる気持ちを忘れない様にしたいです。