今週のお題「手土産」
手土産。一番、記憶に残るのは、トップスのチョコレートケーキでしょうか。
子供の頃、弟と千代子が寝た後、遅くに父がこのケーキを買って帰り、夜中に起こされ、食べた記憶があります。寝ぼけて食べた、チョコレートケーキが、ものすごく美味しかった事を覚えています。
父は、九州で生まれ育ち、大学も九州。就職して、上京しました。職場には、慶応卒の先輩がいらして、トップスのチョコレートケーキが好物だったらしいです。昔、トップスのケーキは、赤坂の店に予約をしないと購入できないものだったそうです。父は、それを知り、自分もと思い、予約をして買ってきたのです。
好奇心が強く、物怖じしないところが、わが父らしいです。千代子の実家では、イベントがあると、トップスのチョコレートケーキを頂きました。家族の楽しい時間を思い出す、懐かしいお菓子です。
千代子が、手土産によく買うのは、ウエストのドライケーキです。素朴だけれども、バターの香り高いこのお菓子は、差しあげる人を選ばない気がします。
これは、就職してから、「美味しい東京の手土産」の様な本を買い、知ったお菓子です。千代子も父と同じ様に、東京の人の洗練を学んでいたのでした。
もうすぐクリスマス。ドライケーキ、買おうかな。